その場でできる!絶対高山病にかかれない添乗員がやっているツアー中の高山病対策 その1

ご出発に至るまで様々なご質問が寄せられます。
中でも一番多いのが高山病についての問合せです。

「高山病になったらどうなるの?」
「どうやって治すの?」
「このツアーでだいたい何割の人が高山病になるの?」などなど・・・。

ご心配はもっともです。特に4,000m以上に行くツアーをご計画されている方にとっては気になることですね。
日本では体験できない標高ですから。
でも、一番いいのは高山病にならないことです。

高山病を予防してヒマラヤトレッキングを楽しみましょう♪

どうやったら予防できるのか、添乗員として現場でご案内してきたことを3回にわけてまとめます。

〈呼吸〉

最も大切なことです。
添乗中、口を酸っぱくして何度もお伝えしています(うるさいと思われたお客様、すいません!)。
そもそも高所では酸素が薄いので、通常と同じ感覚で呼吸していると、高山病のリスクが高まります。

おそらく、「呼吸」と聞いて皆様が連想されるのは、深呼吸でしょう。
もちろん、これも重要です。是非、深呼吸をしてください。
しかし、考えてみると深呼吸は休憩の時やロッジに到着した時くらいしかやりませんね。
ところが最も低酸素状態になるのは、歩いている時なのです。

運動中は筋肉などで酸素を使うため、体内の酸素濃度は確実に下がります。
意識して呼吸し、持続的に酸素を体内に取り込まないと、低酸素状態となるだけでなく、その状態がかなりの時間続くことになります。
こうなってしまうと、体のいろいろな箇所に負担がかかり、高山病になってしまうのです。

では、歩いている時、どのような呼吸が良いのでしょうか。

ズバリ、歩調のリズムに合わせ、息が切れないように呼吸を継続することです。
シンプルでイメージしやすいですね。

息が切れないためには、ゆっくりペースになるはずです。
特に登りの時には歩幅も狭くなり、ペースは一段と落ちます。
歩調と呼吸が安定していると心臓にも負担をかけずに歩くことができます。
これも高所のトレッキングでは大切なことですが、呼吸を意識することによって自然とできるようになります。
また、人によって歩幅も呼吸のリズムも違ってくることでしょう。
そもそもトレッキングルートは起伏があるため、微妙に歩くスピード、リズムは変わってきます。
前の人との間隔をあけて、自分のペースを崩さないように歩くこと大切です。

自分のペースを崩さないように歩くことが大事!

最後になりますが、深呼吸・運動中の呼吸ともコツがあります。
息を「吐く」ことを意識してください。「吸う」ことよりも大事です。
肺にある古い呼気をしっかりと出すことによって、新しい酸素を取り込むことができます。

追記:
下記の当社ウェブサイトにて、高山病の症状などについて分かりやすくまとめています。
今回のお話と重複している部分も多いでしょうが、どうぞご覧ください。
http://www.himalaya-kanko.co.jp/hev/hev_safe.html

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